2014年度筑波大学公開森林実習が行われました。

8月26日から29日にかけて「天然記念物ヤマネ等森林性小型哺乳類の観察」をテーマに筑波大学公開森林実習が行われました(これまでの実習内容はこちら)。

今年は信州大学から4名、新潟大学から2名、琉球大学から1名が受講されました。

また北海道大学から応援として技術職員の方1名と大学院生の方1名が参加され、野ネズミの調査方法について講義・実演して頂きました。

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開講式・安全講習の後、門脇先生がヤマネの生態について講義をしました。

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引き続き野ネズミ捕獲用のシャーマントラップを1名5箇所づつ事務所構内に仕掛けました。

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誘引餌として燕麦を一掴みシャーマントラップの中に入れ、野ネズミの通りそうな場所を各自思案してセッティングし、翌日の早朝に回収します。

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その後セミナー室に戻り、野ネズミについて研究の基礎を教えていただきました。

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二日目は前日に仕掛けた計35個のシャーマントラップの点検・回収を朝食前に行いました。

結果はアカネズミ2頭、ヒメネズミ1頭捕獲でき、雌雄判別や体サイズの計測・計量、個体識別方法を教えていただきました。

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捕獲したアカネズミ

朝食後は川上演習林に移動しヤマネ巣箱調査を行いました。

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実習生が交互に巣箱点検を行っていくのですが、ヒメネズミの巣材やコケや細かく裂いた樹皮等のヤマネの巣材が入っていてもヤマネがいなかったり空振りが続きます。

そして念願のヤマネを見つけた時は皆さんの歓声が上がり写真撮影会になります。

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結果6箇所でヤマネが見つかり、複数個体の巣箱利用や繁殖中の個体もあったため、成獣8頭と幼獣4頭を捕獲することが出来ました。

捕獲したヤマネを実験棟に運び、雌雄判別や体サイズの計測・計量、標識の有無の確認(再捕獲個体か新規個体かの確認)、体温測定等を行いました(繁殖中の個体は標識の有無の確認のみ)。

今年、卒業研究でヤマネ調査を行っている学生も実習補助として参加して頂いているので、ヤマネの頭数が多くてもスムーズにサンプリングが進みます。

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交代で蚊帳(ヤマネ逃走防止のため)に入って頂き、サンプリング体験

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体重測定

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再捕獲かどうかICチップリーダーを当て、ピンセットで一部の体毛採取

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体温測定

そして夕食後は、ヤマネの餌とするため蛾等の昆虫採集を行いヤマネに給餌し、その昆虫を食べるところを暗視鏡で撮影をした映像をモニター越しに観察しました。

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観察用のヤマネには大きな蛾やカマキリ、カエルまで入れてみましたが…カエルは食べてませんでした。

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三日目は朝食前後に新規捕獲のヤマネに個体識別標識(ICチップ)皮下挿入と2頭のヤマネには行動追跡用の超小型発信器装着を行いました。

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昨日の夕方に計測をしたヤマネは30℃前後の体温でしたが、早朝に体温測定を行ったら25℃前後でした。

その後は再び川上演習林移動し、捕獲したヤマネを放獣しました。

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放獣を終え、今度は6m・1.5m・0.5mと巣箱架設高を変え、ヤマネ・ヒメネズミの利用度を調査している場所の巣箱調査を行いました。

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ここでは3箇所でヤマネが見つかり、いずれも6mの高さに架けた巣箱にヤマネが入っていました。

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再捕獲個体かどうかICチップのリーダーを当ててみましたが新規捕獲個体でした。

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昼食に一端事務所に戻り、昼食後は電波発信器探査の練習です。

門脇先生から電波発信器・受信機の使い方の説明を受けた後にチームに分かれ、互いに隠しあった発信器を探していきます。

 

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練習の後は再び川上演習林に戻り朝方に放獣したヤマネを追跡しましたが、2頭ともまだ巣箱内で眠ったままで移動しておらずすぐに終了いたしました。

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最終日は小論文を提出して頂き閉講式の後、解散となりました。

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今回も無事故で公開森林実習を終えることが出来ましたが、天気に恵まれなかったのが残念です。

しかし十分にヤマネを堪能していただけたのは間違いないと思います(八演 杉山)。

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